リンパマッサージとリンパドレナージュの違い
リンパマッサージとリンパドレナージュにはどんな違いがあるのかを紹介します。
スクールや施術サロンを探す際に、リンパマッサージとリンパドレナージュという2つの表現を見ることがあります。どちらもリンパにアプローチするのは伝わるのですが、どう違うのかはいまひとつピンとこないものです。同じなのか、違うものなのか、まずはその違いについて理解しましょう。
リンパマッサージとリンパドレナージュは別物?
リンパドレナージュとは
1932年にフランス語で生まれた施術で、「リンパ排出」という意味があります。
その後、ヨーロッパやアメリカで広がり、医療の現場で活用されながら発展し、現在は医療行為として確立されています。
リンパドレナージュは、ターミナスとよばれる鎖骨の角と首の筋肉が交わるところから始めるという基本的なやり方と順序があります。手と皮膚を密着されるために、基本的にはオイルは使いません。
リンパマッサージとは
わかりやすく言うと、リンパドレナージュという言葉を日本人に馴染みやすくしたのがリンパマッサージです。
つまり、リンパドレナージュから生まれたものですが、日本人に合わせて呼び名を変えたものということになります。
したがって、基本はリンパドレナージュと同じですが、医療行為とされる海外とは違い日本に合わせたやり方にアレンジして、もっと身近な施術として広められているといえそうです。
日本のリンパマッサージでは、癒しやリラックス効果も兼ねてオイルを使って行うところも多いようです。
海外では、医療行為として確立されているリンパドレナージュですが、日本ではリンパマッサージは医療行為として認められていません。
いわゆる代替療法として、医療行為に代わるもう少し身近に手軽に受けられる施術として行われています。
ただ、その効果は海外のリンパドレナージュと同様であり、現在はさらに高いレベルの技術を学ぶことができると言えるでしょう。
リンパドレナージュの目的
リンパドレナージュは、素手で直接身体や皮膚に触れて全身を流れる「リンパ液」と呼ばれる液体をスムーズに流していく施術のことです。リンパ液に含まれる老廃物などを濾過する「リンパ節」に向けてリンパ液を適切な強さで流すことで、むくみなどの症状の改善を図っていきます。この施術は医療用の技術としても取り入れられています。
リンパ浮腫の緩和のため
リンパドレナージュは、医療行為によって発症するリンパ浮腫を軽減するために行われることがあります。リンパ液の流れが滞っている部分にわき道を作り、正常に機能しているリンパ節にリンパ液を誘導するマッサージで、一般のマッサージ店で行われているものとは違います。
リンパ浮腫が起こる原因
がん手術などでリンパ節を取り除いたり、がんの放射線治療を行ったりするなどの医療行為によってリンパの流れが滞ってしまうと、リンパ浮腫になってしまうことがあります。乳がん、子宮がん、卵巣がんなど婦人科系のがんの術後に発症することも多く、その症状の緩和に取り入れられています。定期的にリンパドレナージュを行っていくことによってむくみを解消し、少しでも症状を緩和して日常生活に支障を来さないようにすることが大切です。
リンパ浮腫の症状
リンパ浮腫は一度発症する治りにくいのですが、軽度のむくみであれば、自己管理しながら普段の生活を行うことも可能です。ただ、重症化すると炎症などが起こってしまい、皮膚の変化などによって日常生活に支障を来すこともあるので注意が必要です。
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