リンパマッサージの資格の種類や取得方法
リンパマッサージに関して、資格の種類や取得方法、資格を持っていればできることなどをまとめて紹介します。
リンパマッサージの資格とは
民間資格と国家資格
リンパマッサージに関する資格は、大きく民間資格と国家資格に分けることができます。
一般的に、国家資格は民間資格とくわべて取得の難易度が高く、リンパマッサージに関しても同様のことが言えます。
リンパマッサージに関する国家資格には、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師などが当てはまります。
他にも、医師や看護師、理学療法士、作業療法士などの国家資格を保有している方のみ取得可能なICAAリンパドレナージセラピストなどの資格もあります。
民間資格には、日本リンパ浮腫治療学会認定リンパ浮腫療法士(LT)、ICAA認定リンパ浮腫専門医療従事者、ドクター・ボッダー式リンパドレナージ(MLD)、リンパ浮腫セラピスト、医療リンパドレナージセラピストなどがあります。
資格があると何に役立つのか
国家資格、民間資格とわず、リンパマッサージに関する資格を保有していることは、本人のリンパマッサージに関する技術や知識を証明できるためマッサージ系の就職に有利になります。
一般的に、民間資格よりも国家資格の方が就職等に有利に働きやすく、例えば国家資格のあん摩マッサージ指圧師の資格を取得していれば、福祉施設や治療院、病院など就職先が広がります。あん摩マッサージ指圧師の資格取得には専門の養成期間に3~4年通った上で国家資格試験に合格する必要があるため、難易度は高いと言えます。
民間資格にかしては、エステサロンごとに社内研修を受けたスタッフを対象に社内検定を実施しているケースも多く見受けられます。実際にリンパマッサージに関する求人を見ると、未経験でも応募可能な求人も少なくありません。そのような求人の場合、採用後に一定の社内研修期間を設けた上で、社内検定を実施しているケースが基本的です。
リンパマッサージの民間資格
民間資格の種類
上靴の通り、リンパマッサージに関する民間資格は、学会や専門学校が基盤となっているものから、民間のエステサロン等が社内検定として付与している資格まで様々あります。
具体的には、リンパ浮腫療法士認定機構が運営母体となっているリンパ浮腫療法士(LT)、一般社団法人ICAAが運営しているリンパ浮腫専門 医師・看護師・理学療法士・作業療法士、オーストリアDr.ボッダーアカデミーインターナショナルが認定するドクター・ボッダー式リンパドレナージ(MLD)などの資格試験から、各エステサロンが認定する社内資格などがあります。
取得方法
エステサロンごとに認定している社内検定に関しては、スタッフとして正式に採用された後に所定の社内研修を受けて、社内規定に乗っ取って資格試験を受験します。社内資格を取得すれば、対応できる業務の幅が広がる、給与や報酬がアップするなどのメリットがあります。
民間団体が運営している資格試験に関しては、資格ごとに受験するための条件が定められています。受験規定を満たしていることを確認した上で、受験して資格に合格すれば資格が付与されます。
できること
民間資格を取得することでできるようになることは、資格によってそれぞれです。
社内検定の特徴としては、採用時にマッサージ師としての職歴がない人でも、採用後に社内研修を受けてプロのマッサージ士として働けるようになるというメリットがあります。一方で、あるエステサロンでの社内資格は別の職場では無効になることもしばしばあり、転職等の場面で自身のスキルを証明できない可能性があります。
一方で、民間団体が運営している資格制度の場合、ある程度の汎用性が見込めます。一つの就職先に縛られないマッサージ師として幅広いキャリア形成を目指している方であれば、社内検定に限らず外部の資格制度に目を向けると良いでしょう。
医療用リンパドレナージュは国家資格が必要
取得方法
医療用リンパドレナージュなどの特定の職業に就くためには、民間資格でなく国家資格の取得が必要になります。
医療用リンパドレナージュとは、一般的なマッサージや美容用リンパドレナージュと異なり、さらに専門的な知識や技術を要するためです。
医療用リンパドレナージュの資格には、リンパ浮腫セラピストをはじめとする様々な資格がありますが、ほとんどが国家資格である医師、正看護師、理学療法士、作業療法士のみを対象としているため、資格取得の難易度は国家資格取得と同等かそれ以上と言えます。
医療用資格の種類
医療用資格には、上述のリンパ浮腫セラピストの他にもMLD認定セラピー1セラピスト や、医療リンパドレナージセラピスト 医療リンパドレナージ上級セラピストなどがあります。
特に、医療リンパドレナージ上級セラピストは、国家資格所有者のみを対象とした医療リンパドレナージセラピストの上級資格であり、スキルアップ講習会の必修4講座と上級講習会を終了した後に選抜試験に合格して初めて取得できる資格であるため、最も難易度の高い資格と言えます。
できること
医療用資格を取得すると、民間エステサロンに限らず幅広い現場で仕事に就くことが可能になります。
日本では、医療用リンパドレナージュはリンパ浮腫の症状を和らげることが目的となっています。リンパ浮腫とは、がん手術でリンパ節を取り除いた等の理由からリンパの流れが停滞する症状で、そのような患者を対象として正常に機能しているリンパ節にリンパ液を誘導するマッサージをリンパドレナージュと呼びます。
一般的な美容用リンパマッサージの民間資格では、リンパ節がない方を対象とした施術を想定していないため、医療用リンパドレナージュのみが対応できる専門的な施術です。
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