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リンパマッサージとは

リンパマッサージは、体内の老廃物排出やむくみ解消に効果があるとして人気のマッサージです。ここでは、リンパマッサージの基礎知識についてまとめます。

リンパマッサージとは

もともとは医療行為として開発された

リンパマッサージの起源は、1930頃のヨーロッパに遡ります。デンマーク人博士であったエミール・ヴォッターが、リンパの流れを促進することによって様々な症状改善に効果が期待されると気付いて、リンパドレナージュ(リンパ排出法)を発明しました。

元来は医療行為の一つとして開発、使用されていたリンパドレナージュは、1980年ごろになると日本にも持ち込まれます。その際に、医療目的から美容目的に特化した日本独自の手法へと変化が加わり、現代のリンパマッサージが編み出されました。

身体の内部を流れる「リンパ」の流れを促す

リンパマッサージの目的はその名の通り、身体中のリンパ節を刺激することでリンパ液の流れを促進することです。

リンパ液とは、体内の毛細血管から染み出した黄色い液体を指します。リンパ液は、体内に溜まった老廃物や不要な水分などを運ぶ役割を果たしています。

リンパ液は、リンパ管と呼ばれる体内の脈管を通りながら静脈と同方向に流れています。このリンパ管が集合して太くなっている部分はリンパ節と呼ばれ、首や鎖骨、脇、股関節など全身に約800ヶ所ほどあります。

リンパマッサージでは、このリンパ節を刺激することでリンパ駅の流れを促進します。

リンパマッサージのメリット

むくみ・くすみの解消

リンパマッサージの効果と聞いて最初に思い浮かぶのが、むくみやくすみの解消ではないでしょうか。

リンパマッサージでは、体内に溜まったリンパ液の流れを促進することで、リンパ液に含まれる不要な水分や老廃物の排出を助けます。身体に溜まった水分や老廃物はむくみやくすみの大きな原因であるため、それらが排出することで身体のむくみが解消され、くすみのない健康的な肌へと近づきます。

リラックス効果

リンパマッサージのメリットはむくみやくすみの解消だけではありません。他にも様々な効果があり、その代表例がリラックス効果です。

リンパマッサージを受けたことがある方は、施術中に眠りに落ちた経験もあるのではないでしょうか。リンパマッサージはリンパ節を刺激するだけでなく、日常生活で凝り固まった身体の筋肉をほぐすことにもつながります。結果として、老廃物の排出だけでなく結構促進効果ももたらすため、心地よくリラックスできるのです。

ダイエット効果

リンパマッサージの人気の裏には、ダイエット効果が期待できるという理由もあります。

リンパマッサージ自体に脂肪燃焼効果はありませんが、マッサージによって身体の代謝が上がることが知られています。代謝アップは、血行促進や体温上昇につながり、結果として効率よく脂肪を燃焼できる身体、つまり痩せやすい身体になります。

日頃から運動などのダイエットを行なっている方は、あわせてリンパマッサージを実施することで、ダイエット効果を高めることができます。

疲労回復効果

リンパマッサージでは、凝り固まった筋肉を丁寧にほぐしたうえで、身体の表面に流れるリンパ液を流します。

リンパ液の中には腰痛や疲れ、肩こりの原因となる疲労物質や老廃物が含まれているため、それらを排出することによって疲労回復効果を得られます。

体質改善効果

リンパ液の中には老廃物の他にも、タンパク質や脂肪などの栄養、さらには細菌やウィルスも流れています。

リンパマッサージによってリンパ液の流れを促進することで、老廃物を身体に溜め込みにくい身体へと近づきます。疲れにくい身体や痩せやすい身体になるだけでなく、免疫力の向上にも効果が期待できるため、様々な面で体質改善が見込めます。

リンパマッサージの注意点

マッサージの前後には水分補給を

リンパマッサージの効果を高めるために気を付けておきたいのが水分補給です。

リンパマッサージでは、リンパ液の流れ、すなわち体内に溜まった老廃物や疲労物質の流れを促進します。その結果、老廃物や疲労物質は体内の余分な水分とともに体外へと排出されます。つまり、リンパマッサージによって体内の不要物を排出するためには、十分な水分が必要です。

マッサージの前と後に、コップ一杯分でも構わないので水分を補給しておきましょう。

セルフマッサージの場合は、事前に十分な知識を身につける

リンパマッサージの魅力は、入浴中や就寝前などのスキマ時間に自分一人でも行えることです。

しかし、セルフマッサージを行う上では正しい知識が必要です。謝った知識や思い込みに基づく自己流のマッサージでは、リンパマッサージ本来の効果を得られないばかりか、身体を痛めてしまうリスクもあります。

例えば、身体を押す強さに関して、リンパの流れを促進するためには強い力でのマッサージは必要ありません。リンパ節の通る正しい箇所を押せば、少しの力でも十分にリンパ促進効果があります。ぐいぐいと強い力で押しすぎると、かえって逆効果となるので注意が必要です。

他にも、リンパマッサージを自分で行うにあたって知っておくべき知識は他にもたくさんあります。マッサージの効果を得るためにも、正しい知識に基づいてセルフマッサージを行いましょう。

禁忌事項を知っておく

身体に様々な嬉しい効果をもたらすリンパマッサージですが、マッサージを受ける方の状況によっては施術を控えた方が良いケースがあります。

リンパマッサージを受けられない禁忌事項としては、以下のような持病・状態が挙げられます。

  • 心臓疾患
  • 感染症
  • ガン、悪性腫瘍等の悪性疾患
  • 腎臓疾患
  • 喘息
  • 低血圧
  • 体内に骨固定用ボルト等の金属を入れている方
  • 皮膚が炎症している方
  • 妊娠初期の方
  • 酒気を帯びている方

また、上記に当てはまらない場合であっても、一般的に体調が優れない場合にはリンパマッサージを行うことは避けましょう。無理にマッサージを実行すれば、体調がさらに悪化してしまう恐れがあります。

リンパマッサージを受けて良いか自分で判断ができない場合は、エステサロン等の専門家に問い合わせのうえ確認することをお勧めします。