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お客様に接する上での注意点

リンパマッサージ師としてお客様に接する場合、いくつか気をつけたいポイントがあります。このページではこれらの事柄を詳しく紹介していきます。

リンパマッサージをすべきか的確に判断しよう

全身に流れるリンパ液の流れをスムーズにするためのリンパマッサージ。老廃物を排出するサポートやリラックス効果などがありますが、お客様の中にはリンパマッサージに向いていない人、避けたほうがよい人がいます。

既往症をもつお客様はとくに注意しよう

リンパマッサージを施すことで悪化する可能性がある症状には、次のようなものが挙げられます。

  • 心臓疾患・ペースメーカーを入れている人:心臓に負担がかかり症状が悪化する可能性があるため
  • 感染症に罹っている人:免疫機能がウイルスや細菌に攻撃している最中にマッサージするとウイルスや細菌が体中に循環してしまうため
  • 悪性腫瘍や微生物感染などの悪性疾患:感染が他に転移する可能性があるため
  • 低血圧の人:心臓への血液量が急激に増えることでさらに血圧が下がってしまうため
  • 喘息の発作時:迷走神経を刺激してしまうため
  • 腎臓に問題のある人:急激に腎臓の血液ろ過量が増加して腎臓に負担がかかるため
  • 妊娠初期の妊婦さん:免疫力がアップすると、胎児を異物扱いと認識して追い出そう(流産)とする可能性があるため
  • 皮膚炎症・湿疹のある人:細菌がリンパを介して広がってしまう可能性があるため

ほかにも現在何かしらの疾患を抱えている人は、リンパマッサージを受ける前に担当医師に相談するようアドバイスしてください。

リンパマッサージ施術を避けるべきタイミング

またマッサージの際に、次のような状態の人も避ける方がよいでしょう。

  • 食後すぐと飲酒後:吸収のリズムが狂ってしまい、気分が悪くなることがある
  • 過度の疲れや体調が悪い人:リンパマッサージによってだるさが倍増する場合がある

これらの内容は公式サイトのわかりやすい場所に明記したり、マッサージ前の質問状や口頭で必ずチェックしたりしてください。

お客様には情報を正しく伝える・嘘をつかない

お客様には常に誠実な対応を心がけましょう。公式サイトやチラシには正しい情報を載せてください。

医学的根拠のない情報はアウト

「〇〇という病気が治る」とか「最も効果的なマッサージ」といった最上級表現、「満足度100%」などの根拠のない文句、「術後5分で効果を実感」など、根拠が不明確な数値を表示して集客するのはNGです。

リンパマッサージはどうしてデトックスできるのか、なぜむくみが改善されるのかなど、お客様には理論的に説明できるよう準備しておくとよいでしょう。

経歴を詐称しない

当然のことですが、施術者の経歴や保有資格などを偽るのは違法行為。資格取得中であればその旨も公表すべきです。

資格を公表する際は発行団体も記載するとより信頼度が高まります。

競合他社や他マッサージ法を否定しない

自分のお店を開業して軌道に乗せるため、競合店やほかのジャンルのマッサージと差別化を図るのは大切です。しかし、お客様に対して自分の選んだマッサージ法が一番であるとか、近隣の競合店を悪く言うのは絶対にアウトです。

エステやマッサージサロンの選択、どのタイプのマッサージがベストであるのか決めるのはあくまでもお客様。癒されたいという気持ちで来店したのに、施術者のネガティブな意見を聞かされたお客様は二度と来る気持ちにならないでしょう。お客様の立場によりそって行動してください。

国家資格が必要なリンパマッサージがある

リラックス効果やデトックス、むくみを解消して体全体の調子を整えるリンパマッサージ。しかし、通常のリンパマッサージはあくまでもエステに分類されるリラクゼーションという位置づけです。国家資格を保持していない人は、たとえ知識を持っていても医療的な謳い文句を広告に使ったり、お客様に医療行為をしたりするのはNGです。

国家資格が必要なマッサージとは

国家資格が必要なリンパマッサージ施術には「医療用リンパドレナージ」があげられます。正確には医師や看護師など医療系の国家資格を持つ人のみ取得できるものです。

そのほか、国家資格が必要なマッサージ師資格としてあん摩マッサージ指圧師や柔道整復師は有名でしょう。

医療用リンパドレナージについて

がん手術や、放射線治療によってできたリンパ浮腫の症状を和らげることを目的としている施術です。

リンパ浮腫とは、がんの治療した部位に近いリンパ管内にリンパ液が滞ってむくみやすい状態のこと。むくんだ部分の関節が曲げづらかったり重くなり、日常生活に支障が出ます。リンパ浮腫の原因は、がん治療でリンパ節を除去したり、放射線治療によりリンパの流れが悪くなること。リンパマッサージを提供するにはマッサージの知識やスキルだけでなく、医療知識が必要となります。

医療用リンパドレナージの資格認定機関はいくつかありますが、基本的に受講対象者は医師や看護師など医療系の国家資格を持つ人です。認定資格をいくつか紹介します。

医療リンパドレナージセラピスト

医師の診断と指示に基づき患者さんの生活指導や複合的理学療法(医療リンパドレナージや運動療法、スキンケアなど)ができます。指定校にてカリキュラムを受講し、試験に合格したら資格が取れます。

リンパ浮腫セラピスト

リンパ浮腫で悩んでいる患者さんの数に比べ、適切な処置や指導ができる医療従事者が少ないことから設立された資格。リンパドレナージや圧迫療法、生活指導などを行えます。講義だけでなくクリニックで実技研修を得て合格した人に修了書が発行されます。

リンパ浮腫療法士

リンパ浮腫の複合的治療と指導に関われます。リンパ浮腫治療に関する研修を既に受けている人が対象となっており、書類審査を経て認定試験を受け合格すると認定証が発行されます。