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自宅サロンの価格設定

自宅サロンを開業するにあたって、どのぐらいの価格にすれば良いのか分からないという方も多いでしょう。一度決めた価格は簡単に変更できないため、慎重に検討することが重要です。価格設定のよくある間違い・失敗を紹介しながら、正しい価格設定の方法についてもまとめているため、参考にしてください。

価格設定でよくある間違い・失敗

競合の価格・相場を基準にする

競合となるサロンの価格帯を調べることは大切ですが、競合の価格・相場を基準にして価格を決めるのはおすすめしません。なぜなら同じサービスを提供しているサロンでも売上の目標数字や必要経費が変わってくるため、競合の価格や相場に合わせて価格を低く設定してしまうと、赤字経営になりかねないからです。

また、お客様視点では、同じ価格帯のサロンの違いが分かりにくいため、メニュー名や価格設定を工夫して差別化を図ることが重要です。最新の機種を導入している、資格保有者による施術を受けられるなどのアピールポイントをメニュー名に取り入れ、サービス内容や施術レベルに合った価格を設定しましょう。

友だちの意見を安易に取り入れる

友だちや知人は気軽に相談しやすい存在ですが、サロンのターゲットではない相手に価格設定を相談するのは避けたほうが良いでしょう。

友だちがサロンで提供するサービスを必要としていない場合、サービスの価値が分からないので適正料金でも高く感じてしまうものです。そのため、友だちの意見＝消費者の意見として安易に取り入れてしまうと、価格を安く設定してしまい、経営を圧迫する可能性があります。

適正な価格を設定するうえで重要なのは、一般的な意見ではなく、ターゲットのニーズです。そのため、誰かに相談したいのであれば、サロンのサービスで解消できる悩みを持つ人に意見を求めるのが良いでしょう。

自分がお客様だったら…という考えで価格を決める

よくある間違った価格設定として、自分がお客様の立場になって考えてしまうことがあげられます。自分の考えだけで決めた場合、「この値段じゃ自分なら利用しないかも…」と価格を安く設定する傾向にあります。そのため、自分の視点ではなく、実際にサービスを受けるお客様の立場で考えることが大切です。

サービスを受けるお客様を具体的にイメージしたり、実際に話を聞いてみたりすることで、適正な価格を設定しやすくなります。

安ければ安いほど良いと思っている

サロンを開業する前は、お客様が本当にきてくれるのか不安を感じるものです。安ければお客様が来店してくれるだろうと、安易に価格を安く設定してしまうと、サロンを安定して経営するのが難しくなります。なぜなら安い価格設定で売上を出すには、より多くの客数をこなさなければならず、集客のために広告費などのコストをかけ続けないといけません。結果的にサロンの首を絞めてしまうことになりかねないのです。

また、安さだけで来店したお客様は、ほかにもっと安いサロンができたらそちらに流れてしまいます。これだとリピート率を上げられないため、サロンを安定して経営するためにもサービスの安売りはおすすめしません。

材料費や経費を正確に把握できていない

価格設定をするうえで見落としがちなのが、材料費や経費です。サロンを経営するには、「施術に使用するオイルや精油、クリームなどの材料費」「洗濯代や水道光熱費、通信費、お茶菓子などの経費」が発生します。これらの費用も含めて価格設定しないと、費用ばかりがかさんで赤字経営になりかねません。

水道光熱費や通信費を自宅と共有している場合でも、一定の割合であれば必要経費として申告できます。節税のためにもサロン経営で発生する費用については、しっかりと把握するようにしましょう。

正しい価格設定の仕方は
売上目標から逆算して考える

価格設定は売上目標から逆算して考えるのが基本です。

サロンの収入は「客単価×人数（回数）」で決まりますが、1日に施術できる人数には限りがあります。売上目標を達成するには、1人あたりの売上（価格設定）をいくらにするべきなのかを売上目標から逆算で考えることが大切です。

たとえば以下の条件で1ヶ月の売上目標50万円を達成するには、平均単価はいくらになるのかを計算してみましょう。

施術人数：5人/日
営業日数：20日/月
平均客単価：50万円÷100回（施術人数×営業日数）＝5,000円

ただ、サロンの経営には水道光熱費や消耗品費、通信費などの経費が発生します。毎月の経費も考慮したうえで、赤字経営にならない価格を設定することが重要です。そのためにも、毎月の経費がどのぐらいかかっているのかをしっかりと把握するようにしましょう。

まとめ

自宅サロンを開業するにあたって、メニューの価格をいくらにするのかは頭を悩ませる問題です。集客したいからと安さ重視の価格設定では、経営が不安定になる可能性があります。集客しながらも経営を安定させるには、適正価格を設定することが重要です。

材料費や経費も考慮したうえで、売上目標を達成するために必要な価格を設定しましょう。

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