リンパマッサージスクールをエリア別に探す

リンパマッサージスクールを

エリア別に探す

リンパマッサージスクールガイド » リンパマッサージスクール卒業後の進路 » セラピストが指名を取れない原因と対処法

セラピストが指名を取れない原因と対処法

「指名がなかなか増えない」「一度は指名をもらえても、なぜか続かない」――。
セラピストとして真剣に向き合っているからこそ、指名が思うように伸びない状況に「技術が足りないのではないか」「自分には向いていないのではないか」と不安を感じることもあるでしょう。

しかし、指名が取れない、あるいは安定しない理由は、必ずしも「技術不足」だけとは限りません。

この記事では、指名が取れない原因や、指名が安定しないセラピストに共通する特徴、今日から実践できる具体的な改善策を紹介します。

セラピストが指名を取れない主な原因

指名が伸びないと、「やっぱり技術が足りないのかもしれない」と考えがちです。しかし実際には、原因はひとつではありません。技術以外の要素が影響しているケースも多いのです。

指名に繋がりにくいよくある原因を見ていきましょう。

技術だけで勝負してしまっている

セラピストにとって、施術技術は信頼の土台です。圧の強さや手技の正確さ、身体の知識などは、プロとして欠かせない前提条件といえます。

ただし、技術は「できて当たり前」の部分でもあります。一定以上のレベルに達していれば、それだけで大きな差がつかないことも珍しくありません。

お客様が「またお願いしたい」と感じる理由は、技術そのものだけでなく、滞在時間全体の「体験価値」にあります。

入店から退店までの流れ、声のトーン、安心感のある空気作り、丁寧なヒアリング。こうした要素の積み重ねが、指名に繋がります。

技術に自信があるのに指名が伸びない場合は、「施術以外の時間」をどれだけ大切にできているかを振り返ってみましょう。

コミュニケーションが“無難”止まり

接客態度は悪くないし、失礼なことも言っていない。それでも指名が増えない場合、コミュニケーションが「無難」な範囲で止まっている可能性があります。

会話はスムーズでも、事務的で印象に残るやり取りが少ないと、お客様の記憶に残りづらくなります。「感じは良かったけれど、誰でもよかったかな」と思われてしまうのはもったいないことです。

ここで大切なのは、安心感に「特別感」を加える視点です。

お客様の名前を自然に呼ぶ、前回の悩みや会話を覚えておく、小さな変化に気づいて声をかける。こうした些細な配慮が、「この人にお願いしたい」という気持ちに繋がります。

第一印象・所作に不安がある

セラピストという仕事は、想像以上に「第一印象」に左右されます。どれだけ技術が高くても、最初に不安を与えてしまうと、その後の施術評価にもマイナスの影響を及ぼしかねません。

ここで求められるのは、華やかさではなく「清潔感」と「落ち着き」です。髪型や服装の乱れ、短く整えられた爪、強すぎない香りといった基本の徹底が、信頼の土台になります。

また、意外と見落とされがちなのが「所作」です。

タオルをかける・外す際の動き、体勢を変えてもらう際の声かけ、物を置くときの音。施術中、お客様は目隠しをされていることも多く、視覚以外の感覚が非常に敏感になっています。

丁寧か、あるいは雑か。指先ひとつ、足音ひとつから、大切に扱われているかどうかは伝わってしまうものです。派手な工夫よりも、まずは基本の動作を丁寧に行うことが、安心感を生む最短ルートになります。

サロンの環境・仕組みの問題

指名が増えない原因は、必ずしも個人の努力不足だけとは限りません。サロン側の仕組みや環境が影響している場合もあります。

たとえば、指名制度自体が形骸化(けいがいか)している店舗や、新規客が極端に少ない環境では、きっかけを掴むことさえ困難です。また、特定のスタッフに指名が集中しすぎていて、経験を積む機会が不足しているケースもあるでしょう。

どれだけ接客や技術を磨いても、チャンスとなる母数が少なければ結果は出にくいのが現実です。

「自分が至らないからだ」と抱え込みすぎる前に、今の環境に改善の余地があるのかを冷静に見極める視点も必要です。

自信のなさが態度に出ている

指名は「安心感」の積み重ねで決まります。そしてその安心感は、セラピスト自身の立ち振る舞いから生まれます。

注意したいのは、自信のなさから「必要以上に下手(したて)に出てしまう」ケースです。常に恐縮した態度で「すみません」が口癖になっていると、お客様は無意識のうちに不安を感じてしまいます。

反対に、不安を隠そうとして無理に明るく振る舞いすぎるのも逆効果です。空回りしたテンションや過度な営業トークは、かえって心の距離を広げてしまいます。

お客様は、言葉以上にセラピストが纏う空気感を感じ取ります。「この人なら任せられる」と思ってもらうために必要なのは、完璧な技術よりも、目の前のお客様に誠実に向き合う「安定感」です。自分の施術に責任を持つ姿勢があれば、それは自然とお客様への安心感として伝わります。

指名が安定しないセラピストの特徴

一度は指名をもらえても、なぜか数回で途絶えてしまう、あるいは指名数に波がある。こうした状態は、技術不足というよりも、無意識のうちにリピートを妨げる「接客の癖」や「考え方」に原因があるかもしれません。

指名が安定しないセラピストに見られやすい特徴を見ていきましょう。

指名をもらった瞬間に安心してしまう

初めて指名をもらえたときは、これまでの努力が報われたように感じるものです。しかし、その安心感が慢心に繋がり、無意識に成長を止めてしまうことがあります。

最初は丁寧に行っていたヒアリングが回数を重ねるごとに簡略化されたり、以前話した悩みを覚えなくなったり、いつの間にか「いつもの流れ」で施術をこなしたりしていないでしょうか。

指名が安定しているセラピストは、指名をゴールではなく「スタート」と捉えています。前回よりも少しでも質の高い時間を届けようとする姿勢が、長期的な信頼を生むのです。

次回に繋がる動機づけができていない

施術自体には満足してもらえていても、お客様の中に「次もこの人でなければならない理由」が明確に残っていないと、指名は安定しません。一回ごとの施術を「点」で終わらせず、改善までの「流れ」として提案することが重要です。

「今日はここまでほぐれたので、次回は肩甲骨まわりを重点的に整えましょう」といった具体的な見通しを伝えることで、お客様の中に次回来店のイメージが沸きます。

また、施術後の具体的なアドバイスも重要です。セルフケアの提案や、身体の変化に対する言及があるだけで、お客様は「自分の身体を継続的に見てくれている」という安心感を得られます。

「満足」と「継続」は別物です。次の来店が楽しみになるような“続き”を提示できているかが、安定の鍵となります。

お客様を「売上」として見てしまう

指名が安定しない背景には、無意識のうちに数字を意識しすぎているケースがあります。

もちろん売上は大切ですが、その焦りが強くなると言葉や態度ににじみ出てしまうものです。まだ関係性が築けていない段階で高額メニューを勧めたり、次回予約を強く促したりすると、お客様は「売り込まれている」と感じて心理的な距離を置いてしまいます。

お客様が求めているのは、営業力ではなく安心感です。指名が安定しているセラピストは、数字を追うのではなく「この人の身体をどう良くするか」に意識を集中させています。その誠実な姿勢が信頼を生み、結果として指名や売上がついてくるのです。

振り返りの習慣が欠けている

指名が安定するかどうかは、施術後の「振り返り」の有無でも大きく変わります。その日の対応を客観的に見直し、お客様の反応や会話の流れから改善点を見つけ出せているかが重要です。

特に口コミや指摘への向き合い方は、成長スピードを左右します。評価を感情的に受け止めるのではなく、次に活かすための材料として冷静に整理する習慣を持ちましょう。

大きな失敗がなくても、小さな違和感を放置して同じ接客を続けていると、お客様は「なんとなく次はいいかな」という選択をしてしまいます。日々の振り返りを通じて改善を止めない姿勢が、安定した指名に繋がります。

目的のない「ルーチン接客」になっている

経験を重ねるほど施術はスムーズになりますが、それが「慣れ」によるルーチン化を招くこともあります。

今日はどのような価値を提供し、お客様にどんな時間を過ごしてもらうのか。その意図が曖昧なまま施術に入ってしまうと、毎回同じような流れになり、お客様に成長や変化を感じさせることができません。

選ばれ続けるセラピストは、毎回小さなテーマを持って施術に臨んでいます。たとえ些細な違いであっても、「自分のために考えてくれている」という実感は、お客様が通い続ける大きな理由になります。

安定して指名されるセラピストが実践していること

ここまで指名が安定しない理由を見てきましたが、選ばれ続けるセラピストには共通した特徴があります。それは特別な才能や優れた技術力ではなく、日々の施術における「基本の徹底」です。今日から取り入れられる具体的なポイントを解説します。

最初の3分で「安心感」を構築する

指名が安定するかどうかは、施術そのものだけでなく、来店直後の数分間で決まると言っても過言ではありません。

まず、挨拶の際にお客様の名前を自然に呼び、目を見て笑顔で迎えること。これだけで「歓迎されている」という安心感が生まれます。さらに重要なのが、今日の施術方針を簡潔に共有することです。「今日は腰を中心に整えますね」「前回お話しされていた肩の張りも確認しますね」といった一言があるだけで、お客様は「自分の要望が正しく伝わっている」と確信できます。

流れ作業のような対応を避け、この最初の3分を丁寧に扱うだけで、その後の施術に対する満足度は大きく変わります。

圧の確認を「部位ごと」にこまめに行う

安定して指名されるセラピストは、強さの確認を最初の1回だけで終わらせません。

腰は強くても平気だが、肩は敏感。太ももは心地よいが、ふくらはぎは痛い。このように、お客様や部位によって最適な圧は異なります。そのため、部位が変わるごとにさりげなく確認を入れるのがポイントです。確認が少なすぎれば独りよがりな施術になり、逆に聞きすぎればリラックスを妨げてしまいます。相手の反応を見ながら、自然なタイミングで声をかけましょう。

また、施術前に「今一番つらい場所」を改めて確認しておくことも重要です。自分の悩みに寄り添い、状況に合わせて細かく調整してくれる姿勢こそが、「この人なら安心」という評価に繋がります。

「聞き上手」に徹し、話しすぎない

セラピストにとって、会話も大切なサービスの一部です。ただし、求められるのは話し上手であることよりも、「聞き上手」であることです。自分の知識を披露するのではなく、適切な質問によってお客様の言葉を引き出すことを意識しましょう。

「どのあたりが一番お辛いですか?」「普段はデスクワークが多いのでしょうか?」といった具体的な問いかけは、お客様が話しやすい空気を作るだけでなく、的確な施術にも繋がります。

また、リラックスを求めて来店しているお客様にとっては、「静かな時間」そのものが価値になります。相手の反応や声のトーンから「話したいタイプか、静かに過ごしたいタイプか」を察する力も、信頼を築く重要な要素です。自分が話したいことを話すのではなく、お客様にとっての心地よさを基準にコミュニケーションを最適化しましょう。

施術後のひとことで「続き」を作る

施術が終わった直後は、お客様の満足度が最も高まっている瞬間です。この時のひとことが、次回指名を左右します。

「だいぶ柔らかくなりましたね」と現状を伝えるだけで終わらせず、必ず次回来店へのイメージが湧く言葉を添えましょう。「次回は肩甲骨まわりを重点的に整えましょう」「姿勢の癖に合わせて、次はここも確認しますね」といった言葉が、関係性を繋ぐ架け橋になります。

さらに、自宅でできる簡単なセルフケアを具体的に伝えることも効果的です。自分の身体を本気で考えてくれているという実感が、「またこの人にお願いしたい」という動機に変わります。「満足してもらうこと」と「継続してもらうこと」は別であると考え、次の一手に繋がる工夫を取り入れましょう。

指名の多い人を観察し、自分のスタイルに取り入れる

同じサロン内で指名が安定しているスタッフがいれば、その所作や接客を観察してみましょう。安定している理由は、技術の高さだけではないはずです。

お客様への声掛けのタイミング、名前の呼び方、タオルの扱い、施術後のフォロー。こうした細かな振る舞いに、選ばれ続けるヒントが隠されています。

大切なのは、すべてをそのまま真似することではなく、なぜその行動が支持されているのかという本質を理解することです。学んだエッセンスを自分のキャラクターやスタイルに合わせて取り入れることで、無理なく接客の質を高めていくことができます。

まとめ

セラピストが指名を取れない、あるいは安定しない背景には、必ずしも「技術不足」だけが原因ではありません。コミュニケーションの質、所作の丁寧さ、そして次回へ繋げるための具体的な工夫。こうした日々の細かな積み重ねこそが、結果として大きな差を生みます。

「なぜ指名が続かないのか」と悩むときは、自分を責めるのではなく、まずは改善できるポイントを客観的に見直すことから始めてみましょう。今日の施術から意識を少し変えるだけで、お客様の反応は確実に変わっていきます。目の前のお客様一人ひとりに誠実に向き合い続けることが、安定した指名へと繋がる確実な近道になるはずです。