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クレームと対処法

セラピストが受けやすい
クレームと対処法

セラピストとしてサロンを運営していると、どれだけ丁寧に対応していてもクレームを受けることがあります。

自宅サロンや個人サロンでは、施術から予約管理まで一人で対応しているケースがほとんど。クレームが入ったときも、誰かに代わってもらえるわけではなく、自分で話を聞いてどう対応するかを決める必要があります。

セラピストが受けやすい
クレームとは

施術に関するクレーム

セラピストへのクレームで多いのが、施術に関する内容です。

「力加減が強すぎた」「施術後に痛みが出た」「思っていたほど効果を感じなかった」「リラックスできなかった」など、お客様が期待していた施術と実際の内容にズレがあるとクレームにつながります。

とくにボディケアやリンパマッサージなど身体に触れる施術では、力加減・触れ方・説明不足が不満になりやすいポイント。身体の状態や好みの力加減はお客様によって違うため、施術前の確認と施術中の声かけは欠かせません。

接客や態度に関するクレーム

「笑顔が少ない」「言葉遣いが気になった」「説明が冷たく感じた」など、接客面へのクレームもあります。セラピスト側に悪気がなくても、お客様は表情や声のトーン、ちょっとした言葉遣いから印象を受け取ります。とくに自宅サロンではお客様との距離が近い分、接客の印象がそのままサロン全体の評価につながります。

技術があっても、接客で不安や不快感を与えるとリピートにはつながりません。セラピストは技術職でありながら、接客業でもあると考えておく必要があります。

予約や時間に関するクレーム

予約時間の間違い、開始時間の遅れ、施術時間の短縮、終了時間の大幅な遅れなどもクレームになりやすい内容です。お客様は予定を空けて来店しています。予約管理があいまいだったり、前後の時間に余裕がなかったりすると「大切に扱われていない」と感じられてしまいます。

自宅サロンや個人サロンでは、施術・会計・片付け・次のお客様対応まで一人で行うことも多いため、時間管理はかなり重要です。

衛生面やサロン環境に関するクレーム

タオルのにおい、ベッドや床の汚れ、室温、照明、BGM、生活感などもお客様の不満につながります。サロン側は見慣れていて気づかない部分でも、初めて来店したお客様は細かく見ています。とくに自宅サロンは、清潔感と非日常感を意識しないと「友人の家に来たみたい」「お金を払う場所としては微妙…」と思われてしまいます。

技術以前に、安心して過ごせる空間づくりができているかを見直しましょう。

勧誘や物販に関するクレーム

回数券、次回予約、商品販売などをすすめたときに「強引に勧誘された」と感じられるケースもあります。セラピスト側はお客様のためを思って提案していても、伝え方が強すぎると押し売りに見えます。とくに施術後はお客様がリラックスしているタイミングなので、断りにくい雰囲気をつくらないことが大切です。

提案そのものが悪いわけではありません。必要なのは、お客様が納得して選べる伝え方です。

クレームを受けたときの対処法

まずは最後まで話を聞く

クレームを受けたときに最初にやるべきことは、反論ではなく話を聞くことです。「でも」「そういうつもりではなくて」とすぐに説明すると、お客様は言い訳されたと感じます。まずは何に不満を感じているのか、何を求めているのかを最後まで聞きましょう。

話を聞くときは、内容を復唱すると伝わりやすくなります。

「施術後に肩の痛みが強くなったということですね」
「ご予約時間に開始できず、お待たせしてしまった点がご不快だったということですね」

このように確認しながら聞くと、お客様も「ちゃんと理解しようとしてくれている」と感じやすくなります。

不快な思いをさせたことに対して
謝罪する

クレームの内容を聞いたら、まずは不快な思いをさせたことに対して謝罪します。

ここで大切なのは、事実確認が終わる前にすべての責任を認めるのではなく、「不安にさせたこと」「不快にさせたこと」へのお詫びを伝えることです。

たとえば、次のように伝えます。

「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
「せっかくご来店いただいたのに、ご期待に沿えず申し訳ございません」
「ご不安なお気持ちにさせてしまい、申し訳ございません」

誠意のない謝罪は、火に油を注ぎます。軽い言い方や早口で済ませず、落ち着いて丁寧に伝えましょう。

事実確認をして対応を決める

お客様の話を聞いたら、事実確認を行います。施術内容、カウンセリングで確認したこと、使用した商材、予約時間、説明内容などを整理し、原因を確認しましょう。

返金や治療費の請求など金銭が関わる内容は、その場の勢いで判断しないほうが安全です。

回「確認したうえで、本日中にこちらからご連絡いたします」など次の対応を明確に伝えて、お客様を不安にさせないことも大切です。また、あらかじめ返金ルールや対応方針を決めておくと冷静に対応できます。

必要に応じて
返金や再来店対応を検討する

クレーム内容によっては返金や再施術を検討するケースもあります。ただし、返金は最終手段です。すぐに返金すれば丸く収まるように見えても、サロン側の基準があいまいだと同じようなトラブルを繰り返します。

大切なのは、サロン側に明らかな不備があったのか、お客様の期待とのズレなのかを見極めること。そのうえで、納得感のある対応を心がけましょう。

内容を記録して、次に活かす

クレーム対応が終わったら、必ず内容を記録します。いつ、誰から、どのような内容で、どう対応したのかを残しておくと、同じトラブルの再発防止に役立ちます。

自宅サロンでは一人で運営している方も多いからこそ、記録が大切です。記憶だけに頼ると、時間が経つほど原因がぼやけます。小さなクレームでもメモを残しておけば、サロン運営の改善点が見えやすくなります。

クレームを防ぐために
見直したいポイント

カウンセリングで
期待値をすり合わせる

クレームを防ぐうえで、カウンセリングは重要です。お客様が何を求めているのか、どこに悩んでいるのか、どんな施術を期待しているのかを確認しないまま施術に入ると、満足度にズレが出ます。

また、「すぐに効果を出したい」と思っているお客様には、1回の施術でできることと継続が必要なことを事前に伝えておきましょう。施術前に期待値を整えておくことで、「思っていたのと違う」というクレームを減らせます。

施術中の声かけを習慣にする

施術中の声かけは、クレーム防止に直結します。

「力加減はいかがですか」
「寒くないですか」
「違和感があればすぐ教えてくださいね」

このような声かけを入れるだけで、お客様は不満をその場で伝えやすくなります。

施術中の声かけを習慣にする

施術中の声かけは、クレーム防止に直結します。

「力加減はいかがですか」
「寒くないですか」
「違和感があればすぐ教えてくださいね」

このような声かけを入れるだけで、お客様は不満をその場で伝えやすくなります。

また、事前のカウンセリングで「強めが好き」と聞いていても、実際に心地よい圧は施術を受けてみないとわからないことがあります。「もう少し強めがお好きですか」「このくらいの圧で大丈夫ですか」など、施術中にも確認しながら調整しましょう。

同意書や注意事項を用意する

身体に触れる施術を行うサロンでは、同意書や注意事項の説明も大切です。

持病、妊娠中、手術歴、通院中、皮膚トラブル、アレルギーなど施術前に確認すべきことは必ずチェックしましょう。施術後に起こり得る反応や施術を控えたほうがよいケースも事前に伝えておくと安心です。

口頭だけでは「聞いていない」と言われることがあります。書面やチェックシートで確認しておけば、お客様にとってもサロンにとっても安心材料になります。

予約管理と時間配分を整える

予約や時間に関するクレームは仕組みで防げます。たとえば予約台帳や予約システムを使う、施術と施術の間に余裕を持たせる、片付けや会計の時間まで含めて枠を設定するなど、運営の流れを整えましょう。

また、無理に予約を詰め込みすぎると接客や施術が雑にってしまうことも…。結果として、クレームやリピート率の低下につながってしまいます。

予約枠に余白を持たせることは、売上を下げることではありません。お客様満足度を上げるための大事な運営設計です。

サロン環境を
お客様目線でチェックする

清潔感や居心地のよさは、サロンの信頼感に直結します。

とくに自宅サロンは生活感が出やすいため、施術スペースだけ整えていても不十分です。玄関、トイレ、着替えスペース、待機場所など、お客様が目にする場所はすべてサロンの印象につながります。

タオルのにおい、ベッド周りの汚れ、床の髪の毛、室温、照明などは、セラピスト側が思っている以上に見られています。毎日使っている場所ほど違和感に気づきにくいので、定期的にお客様目線でチェックしましょう。

技術・接客への
クレームが続くなら、
学び直しで
サロンの土台を整えよう

クレームが一度だけなら、相性やタイミングの問題だったとも考えられます。

ただし、施術の力加減、カウンセリング不足、接客の不安定さ、説明のわかりにくさなど同じようなクレームが続くなら見直しが必要です。自己流のまま続けていると同じ不満を繰り返してしまいます。

お客様は「なんとなく違う」「説明が足りなかった」と感じると、次回予約をせずに離れていきます。表立ったクレームにならなくても、リピートしないという形で不満が出ることもあります。

スクールでは、施術だけでなく
接客やカウンセリングも学べる

リンパマッサージスクールなどのセラピスト向けスクールでは、手技だけでなく、カウンセリングや接客、サロン開業に必要な知識まで学べるところもあります。

自宅サロンを開きたい方やすでに個人サロンを運営している方にとって、技術だけを磨いても十分とはいえません。

お客様の悩みを聞き出す力、施術前後の説明、リピートにつながる提案、トラブルを防ぐ確認事項などもサロン運営には必要です。こうした力をまとめて身につけておくことでクレームを防ぎやすくなります。

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まとめ

クレームを受けたときは、まずお客様の話を最後まで聞き、不快な思いをさせたことに対して丁寧に謝罪しましょう。そのうえで事実確認を行い、サロンとしてできる対応を冷静に伝えることが大切です。

また、クレームは起きてから対応するだけでなく、事前に防ぐための仕組みづくりも欠かせません。カウンセリングで期待値をすり合わせる、施術中に声をかける、同意書や注意事項を用意する、予約管理やサロン環境を整えることで、大きなトラブルを防ぎやすくなります。

クレームは落ち込むだけのものではなく、サロンを見直すきっかけにもなります。同じ不満を繰り返さないように原因を整理し、お客様が安心して通えるサロンづくりにつなげていきましょう。