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医療リンパドレナージセラピストとは

医療リンパドレナージセラピストは、リンパ浮腫のケアに専門的に関わりたい医療従事者が目指せる資格です。取得を考えていても、受講できる職種や講習にかかる期間、費用などがわからず、迷う方もいるのではないでしょうか。

この記事では、医療リンパドレナージセラピストの受講資格や講習内容、受講料、申込から修了までの流れを解説します。取得後の進路や、リンパ浮腫療法士との違いも紹介するので、資格取得を検討する際の参考にしてください。

医療リンパドレナージセラピストとは?

医療リンパドレナージセラピストは、日本医療リンパドレナージ協会の養成講習会を受講し、中級講習会の後に実施される修了試験に合格すると取得できる資格です。協会によると、修了生は20年間で2,500名を超えています。

講習では、リンパ浮腫の治療に用いる「複合的理学療法」を学びます。これは、用手的リンパドレナージ(MLD)、包帯などによる圧迫療法、運動療法、スキンケアを組み合わせて行う治療法です。

医療リンパドレナージセラピストは国家資格ではなく、協会の養成講習会を修了して取得する資格です。受講できるのは、医療国家資格をもつ人と、対象となる資格の取得を目指す学生です。

参考:日本医療リンパドレナージ協会

医療リンパドレナージセラピストの受講資格

養成講習会の受講対象は、次のいずれかの医療国家資格をもつ人です。

  • 医師
  • 正看護師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • あん摩マッサージ指圧師

対象資格の取得を目指す学生も、受講時に在学中であれば申し込めます。ただし、学生は推薦書や履修証明書など、資格を取得している人とは異なる書類の提出が必要です。

募集要項では「正看護師」と指定されています。准看護師の方は、受講できるかどうかを申込前に協会へ確認してください。

講習の内容と日数

養成講習会は、初級講習会、中級講習会、修了試験の3段階で構成されています。理論はオンライン、実技と修了試験は対面で実施されます。実技の会場は、東京都大田区にある協会の研修センターです。

  • 初級・理論(4日):リンパ管系の解剖と生理、浮腫の総論、複合的理学療法、関連法規、医師による講義
  • 初級・実技(7日):MLDの基本手技、上肢・下肢・腰腎部の包帯法、運動療法、スキンケア、症例トレーニング
  • 中級・理論(3日):臨床の総論と各論、所見、圧迫療法、用具の説明、医師による講義
  • 中級・実技(8日):症例別のMLD、静脈性浮腫、上肢・下肢の包帯法、計測、セルフケア、弾性着衣、臨床見学、症例トレーニング
  • 修了試験(2日):筆記試験、実技試験、口述試験

講習日数は合計24日です。実技の時間帯は、初級が9時30分~17時30分、中級が9時30分~18時30分となっています。

初級の理論から修了試験までは、約3~4か月かかります。2026年度後期は、10月下旬に初級の理論が始まり、修了試験は2027年1月から2月にかけて実施される予定です。初級・中級・修了試験を別々の期に分けて受講することはできないため、申込前に全体の日程を確認しておきましょう。

欠席にも規定があります。各講習で欠席できるのは1日以内で、欠席日数は半日単位で計算されます。15分以上の遅刻や早退も半日の欠席扱いです。規定を満たして受講証明書を取得しなければ、修了試験を受けられません。

医療リンパドレナージセラピストの受講料

2026年度の養成講習会(初級・中級・修了試験)の受講料は、次のとおりです。

  • 一般:572,000円(税込)
  • 学生:462,000円(税込)

受講料は3回に分けて納めることもできます。ただし、初級・中級・修了試験ごとの費用内訳は案内されていません。

このほか、実技会場までの交通費や、必要に応じて宿泊費がかかります。実技は東京都内で行われるため、遠方から参加する方は、受講料以外の費用も含めて予算を立てておきましょう。

申込から修了までの流れ

養成講習会の申込から修了までの流れは、次のとおりです。

  1. 申込期間内に、受講申込書と志望理由書をメールまたは郵送で提出する
  2. 選考結果が郵送で届く
  3. 受講登録書や誓約書などの書類を返送し、期限までに受講料を納める
  4. 初級講習会と中級講習会を受講する
  5. 修了試験を受ける
  6. 合格すると修了証が授与される

受講登録時には、証明写真や身分証明書、医療資格免許証のコピーなどを提出します。学生は、在学や履修状況を証明する書類も必要です。必要書類の詳細は、協会の案内で確認してください。

受講料の納付をもって受講が確定し、個別の確定通知は届きません。選考結果が届いたら、書類の返送期限と受講料の納付期限を確認して手続きを進めましょう。

申込期間は前期・後期の年2回です。2026年度は、前期が3月20日~4月3日、後期が8月26日~9月9日でした。次回の募集日程や申込方法は、協会の公式サイトで確認してください。

参考:日本医療リンパドレナージ協会「医療リンパドレナージセラピスト養成講習会」

修了試験と合格後の進路

修了試験は2日間にわたって実施され、筆記試験、実技試験、口述試験があります。筆記試験は四択問題と症例問題で構成され、実技試験ではMLDや包帯法などの技術が評価されます。

不合格の場合も、養成講習会の終了から2年以内であれば、2日間の修了試験をすべて再受験できます。2年を過ぎると、初級講習会から受け直す必要があります。

合格すると修了証が授与され、医療リンパドレナージセラピストとしての資格を取得できます。取得後は、医療機関などでリンパ浮腫のケアに関わる道が開けます。

ただし、資格を取得すれば、すべての医療機関でリンパ浮腫の治療に関する診療報酬を算定できるわけではありません。診療報酬の算定には施設基準などの要件があるため、勤務先で算定を予定している場合は、受講前に勤務先や関係団体へ確認しましょう。

リンパ浮腫療法士との違い

リンパ浮腫に関する資格には、日本リンパ浮腫治療学会が認定する「リンパ浮腫療法士(LT)」もあります。医療リンパドレナージセラピストとは、認定団体や取得までの要件が異なります。

  • 認定団体:医療リンパドレナージセラピストは日本医療リンパドレナージ協会、リンパ浮腫療法士は日本リンパ浮腫治療学会
  • 取得方法:医療リンパドレナージセラピストは養成講習会を受講して修了試験に合格する。リンパ浮腫療法士は所定の研修、症例経験、認定試験などの要件を満たす必要がある
  • 実務経験:医療リンパドレナージセラピストは受講資格に実務経験の条件がなく、対象資格を目指す学生も受講できる。リンパ浮腫療法士は、対象となる医療資格の取得後2年以上の実務経験が必要

日本医療リンパドレナージ協会は、養成講習会の修了がリンパ浮腫療法士の受験資格要件につながることを案内しています。ただし、リンパ浮腫療法士の認定試験を受けるには、実務経験や症例数などの条件も満たさなければなりません。養成講習会を修了しただけでは、リンパ浮腫療法士の受験資格をすべて満たすわけではない点に注意しましょう。

対象となる医療資格を目指す学生や、資格取得後の実務経験が2年に満たない人は、先に医療リンパドレナージセラピストの養成講習会を受講し、その後に必要な経験を積んでリンパ浮腫療法士を目指す方法もあります。

参考:日本リンパ浮腫治療学会「リンパ浮腫療法士の受験資格」

国家資格がない人もリンパケアを学べる?

医療リンパドレナージセラピストの養成講習会は、対象となる医療国家資格をもつ人と、その資格を目指す学生が対象です。そのため、医療国家資格がない人は受講できません。

リンパの仕組みやケアの手技を学びたい場合は、民間のリンパマッサージスクールも選択肢になります。こうしたスクールでは、主にリラクゼーションやボディケアを目的とした技術を学びます。医療リンパドレナージセラピストの養成講習会とは目的や内容が異なり、リンパ浮腫の治療を行うための資格を取得できるわけではありません。

国家資格がなくても
リンパケアは学べる

スクールを選ぶ際は、学べる手技の範囲、実技の時間、通学・オンラインの別、修了後の就職や開業に関するサポートを比較しましょう。医療現場でリンパ浮腫のケアに携わりたい人と、サロンでの施術や開業を目指す人では、適した学び方が異なります。

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